【風俗嬢とは?】私なりの働き方と生き方まとめ

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風俗嬢の本音

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お疲れさまです、なぎさです。

私自身のことでもある「風俗嬢」とは、一体どのような意味を持つものなのか。
今回はちょっとマジメに考えてみました。

あまり深く考えずにこの世界に足を踏み入れた私ではありますが、
自らが「風俗嬢」と呼ばれることに不安というか、ある種の緊張感を感じることはいまだにあります。
やっぱり世間一般としては、そんなに良くないイメージがあるでしょうし…。

とはいえ性風俗の世界で働く以上、その辺りは避けられない道ですからね。今のところは。
ひとまずそういったモヤモヤした気持ちを整理する意味でも、私自身の職業がどういったものなのかを考えてみたくなったので。

今回は、私自身の肩書でもある【風俗嬢】がどのようなものなのかについて。
そして自分なりの働き方や、これからの生き方を記事としてまとめることにしました。

あまり面白い話では無いかもしれませんし、世間的な認識と異なるものがあるかもしれません。
それでも記事をつくるにあたって、できる限り時間をかけてみましたので、ほんの少しでも目を通していただければ嬉しいです。

風俗嬢という言葉とイメージ

風俗嬢という言葉と世間一般のイメージ
まず世間で使われている「風俗嬢」という言葉が、どのような意味を持つものなのかを考えてました。
これについては「実用日本語表現辞典」でまとめている内容が簡潔でしたので、ご紹介させていただきますね。

風俗嬢【ふうぞくじょう】
風俗店に勤務し性風俗のサービスを提供する女性。細かい分類によってソープ嬢、デリヘル嬢などと呼ばれる場合もある。

「風俗嬢」という言葉がこちらのサイトに記載されたのは、2012年5月27日。
個人的にもそれほど昔から使われていた言葉だという印象はありませんが、言葉の意味合いとしては、まさに上記の通りなんじゃないかと思います。

私たち風俗嬢は、在籍しているお店の業種によって「泡姫」や「デリ嬢」なんてふうに呼ばれたりもしております。
それに加えてホテヘル・ピンサロ・オナクラなど、細かいサービスを挙げればかなりの種類がありますし、
どこまでを性風俗業と捉えるかについては、グレーになっている部分もあるかと思います。

実用日本語表現辞典の解説をさらに噛み砕くなら、「エッチなお店で働く女性」ということになりますでしょうか。
私としてはこの辺りが世間的なイメージと合致しているのかな、と思ってます。

風俗嬢の起源となる遊女の歴史

風俗嬢とつながる遊女の歴史

「風俗嬢」という言葉自体は比較的新しいものだとしても、性的なサービスを生業とする女性の歴史というのは、それなりに長いもののはずでして。
その起源を探ってみると、日本には古来より【遊女(ゆうじょ)】と呼ばれる女性が存在していることが分かりました。

日本古来の書物に記された【遊行女婦(うかれめ)】の存在

彼女たち【遊女】は、奈良時代に成立した和歌集『万葉集』において「遊行女婦(うかれめ)」という呼称で記されております。

そして遊行女婦(うかれめ)と呼ばれた女性たちは、
官人(お国の役人)が地方へ赴いた際に行われる宴などで歌を詠い、舞い踊るなどの高い素養・教養を持ち合わせていたようです。
そして宿泊先では性的なもてなしを行っていた…ともあります。

つまりはお役人がたの旅の疲れを宴でねぎらい、時には性的なもてなしによって癒し、楽しませる。
そういった女性が、日本には古くから存在していたという事なんですね。
当時は良家の子女(地方豪族の娘さん)などがその役を担っていたこともあるそうで、なかなかに大変な務めであったろうなあと感じます。

※ちなみに当時の性的サービスの詳細については定かではありませんが、現在日本の法律において風俗店での「本番行為」は禁止されております。

引用元:日本政府の行政情報検索システムe-Gov 売春防止法

遊女からの分化

宴席で舞曲を演じて歌を詠み、性的サービスによって癒しを提供していた【遊行女婦(うかれめ)】が略されることで「遊女」と呼ばれた流れを踏まえまして。
平安時代に作成されたと言われる『和名類聚抄』には、

昼に遊行するを【遊女】といひ、夜を待ちて淫奔を発するを【夜発】

と記されております。

淫奔(いんぽん)とは、みだらな行い。
夜発(やほつ)とは、いわゆる「春を売る女性」のことでありまして。

遊女が職能として備えていた「芸能」と「性サービス」。
それらの役割が時流とともに細分化されていき、女性たちの呼び名にも変化をもたらしていったのではないかと感じます。

「遊行女婦(うかれめ)=遊女」を「風俗嬢」の起源と位置づけるならば、
彼女たちは芸能集団であったことも鑑みて、後の「芸者さん」のルーツにもなったのではないかと考えることもできそうですね。

さまざまな呼び名

遊女という呼び名が生まれて以降、平安時代から近世に至るまでには、

  • 傾城(けいせい)
  • 傀儡子(くぐつし)
  • 白拍子(しらびょうし)
  • 湯女(ゆな)
  • 飯盛女(めしもりおんな)
  • 夜鷹(よたか)
  • 花魁(おいらん)

上記のような女性たちが、時代の流れと共に存在しております。
彼女たち各々の働き方に細かな違いはあれど、現代でいうところの「性的サービス」を生業に含んでいた側面があったようです。

これを考えると、どれだけ時代を遡ってもエロは不滅なんだよな〜って思います。
もちろん女性にだって性欲はあるんですけど、やっぱり男性の持つエロパワーってすごいよなぁって。
まあだからこそ私たちは、お仕事にありつけてるって事でもあるんですけどね…。いやはやなんとも。

風俗嬢と風営法(風適法)

風俗嬢と風営法(風適法)の関係

さて次は私たち風俗嬢と、日本の法律がどのように関係しているのかを調べてみました。

私たち風俗嬢は、大きなくくりでみると「ナイトレジャー」という業界の中で働いている女性だといえます。
ただし「接客する女性=女性キャスト」とするならば、この業界の中には「風俗嬢」のほかに「キャバクラ嬢」と呼ばれる女性もおりまして、
この二つの肩書きは仕事の内容や法律など、さまざまな観点から区別することができます。

風俗嬢とキャバクラ嬢の違い

風俗嬢とキャバクラ嬢は、ナイトレジャーという括りでまとめられることがあるものの、
このふたつの女性キャストが在籍する「性風俗店」と「キャバクラ」には、お仕事の内容にも大きな違いがあります。

あまり夜の街に訪れる機会の無い方には、なんのこっちゃ分からないかもしれませんが…。
全然違うんですよ、これが。

人によっては「一緒にするなー!」って怒ることもあるくらいですからね。
特にキャバクラ嬢のみなさまは、私たち性風俗店で働く女性と一緒くたにされること嫌う傾向にあるとも感じております。

まあ…そりゃ、そうですよね。

私ら風俗嬢は「カラダ」で。キャバクラ嬢のみなさまは「トーク」による接客で、お客様にサービスを提供しているってことですから。
そこにはある種の「一線」があると言われれば、分かるような気もします。

法律上の分類

風俗嬢とキャバクラ嬢には、お客様へサービスを提供する方法に違いがあるとお伝えしましたが。
実は法律上でも、在籍しているお店の営業スタイルによって、明確に分類がなされております。

私のような風俗嬢が働いているお店はいわゆる風営法(または風適法)、正式名称は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の規範に基づいて営業しております。

そしてこの風営法は、性風俗のお店だけを規制の対象にしているわけではありません。
現時点(2019年8月)においては、キャバクラやナイトクラブであったり、雀荘やゲームセンターなどもその範疇に含んでいるんです。

風営法の規制対象となるお店の大まかな分類

風営法が規制対象としているのは、主に「風俗営業」、「性風俗関連特殊営業」、「特定遊興飲食店営業」、「酒類提供飲食店営業」です。
「営業時間」「お酒の提供のあるなし」「接待のあるなし」などいくつかの要素を軸にして、それぞれの規制対象を分類しています。

風営法における規制の分類として、
私のような風俗嬢が在籍するお店は「性風俗関連特殊営業」。
そしてキャバクラ嬢のみなさまが在籍しているキャバクラは「風俗営業」のカテゴリへ分類されているわけなんですね。

下記に参考として、それぞれのカテゴリに分類されている代表的なものをまとめてみました。

風俗営業

  • キャバクラ
  • ホストクラブ
  • 雀荘
  • ゲームセンター

性風俗関連特殊営業

  • ソープランド
  • ファッションヘルス
  • デリバリーヘルス

特定遊興飲食店営業

  • クラブ(ディスコ)
  • ライブハウス

酒類提供飲食店営業

  • スナック
  • バー(ガールズバー、ゲイバー、ダーツバーなど)
参考サイト:警視庁 風俗営業等業種一覧
>>html版
>>pdf版

風営法の規制下では上記以外にも、さまざまなお店が営業スタイルごとに分類されております。
そしてそれぞれ分類の中で、規制の定義づけが細かくなされております。
ちなみにラブホテルは「性風俗関連特殊営業」ですし、パチンコ店は「風俗営業」です。

こうして見ると一口に「風俗」とはいっても、実にいろんなお店が風営法の下に管理されているのだな〜と感じます。
私自身この業界で働くまでは、ナイトレジャーのお仕事がこんなに細かに分類されているなんて、想像もしませんでしたし…。

だって「風俗」って聞いたら、とりあえず「エッチなことをするお店」ってイメージが出てきますもんね。
もちろん間違ってるワケじゃないんですけど、こういった法律的なところを知ると、ずいぶんと「性風俗」のイメージが全面に出ちゃってるなあと思いまして。

「風俗=性風俗」が世間的なイメージとして定着している

そもそも「風俗」という言葉は、「風土」と「俗習」という言葉から成り立っていて。

風土(ふうど)とは、気候や地形などの要素を含む、その土地に住む人々の生活と思考(文化)に影響を及ぼす環境のこと。
俗習(ぞくしゅう)とは、世間一般の習慣、ならわしのこと。

つまり風俗とは、民衆の生活から生まれた文化のことなんですね。
そこから「性にまつわる分野」のみが取りざたされて、「風俗=性風俗」の構図が一般的なイメージとして定着してしまったのかな、と思っています。

とはいえ前項でも述べました通り、古来より「性風俗」の文化が脈々と続いてきたことを考えますと、「風俗嬢」という呼び名は案外適切なのかもしれません。

ある意味私らみたいな女性は、いつの時代も色んなところで求められてきたってことだもんね。

風俗嬢の仕事について

風俗嬢の仕事について

風俗嬢をひとつの職業として考えたとき、人よってさまざまな考え方や見え方があるはずです。
ここでは私なぎさが風俗業界で働きながら感じたこと、見えたことを中心にお話しさせていただきます。

風俗で働く理由

風俗嬢がこの仕事に就く理由、それはお金のためです。

まずどんな仕事であっても、お金を稼ぐためにするものだと思いますし。
やりがいを第一義とする方もいらっしゃいますので、安易に断言はできませんけども。

風俗嬢のお仕事に関していえば、「比較的短時間で高額のお金を稼ぐ事ができる」ことを理由に働く女性が多いのではないでしょうか。

お金が稼げると言ってもピンキリありますし、正直なところ安易に取り組める仕事ではないと思うのですが…。
未経験者に対してそれなりに広く門戸が開かれていることが、風俗の仕事を選ぶ動機のひとつになっているとも感じます。

私なぎさが風俗嬢として働くことになった理由の記事でもお話しさせていただいておりますが、
なによりも私自身が、『自分でも出来るかも』という理由で、風俗業界に足を踏み入れていますしね…。

仕事をする上での悩みと苦労

風俗嬢の仕事の悩みと苦労

お店を利用するお客様へ「性の快楽」を提供するのが、私たちの仕事なわけですが。
実際にやってみると分かりますが、決して楽なものではありません。

どんな職業にも悩みや苦労はつきものですが、風俗嬢の仕事にもそれならではの大変さというものがついて回ります。

プレイの中で性病にかかるリスクを負うこともあり。
時として本番強要をするお客様との遭遇や、身バレの恐怖心を抱えながらの、なかなかに厳しい労働環境だったりもするのです。

もちろん全ての女性がそう感じているとも、言い切れませんが…。
それでもこの仕事の大変さに疲弊して、心を病んでしまう女性がいるというのも事実です。

だからこそ「風俗店のルールを守る」ということが、働く側(風俗嬢)と遊ぶ側(お客様)どちらにとっても大切なことなのだと思っています。
両者がお互いにそれを意識することで、遊びやすく、働きやすい風俗店というものが出来上がっていく…はずですからね。

風俗嬢に向けられる世間の目

風俗嬢に向けられる世間の目

風俗の仕事をしていることを隠すのは、偏見の目を向けられたくないからです。
私たちの仕事に理解を示してくれる人たちもいるとは思いますが、やはりそういった人たちばかりとも限りませんから。

たとえばですが、「風俗嬢のくせに」と暴言を吐かれて、後ろ指を指されて。
それでも「やりがいのある良い仕事だなあ」と思える女性が、果たしてどれだけいるでしょうか。

これについては、言葉にせずとも伝わってしまう事もありますし…。
正直お客様だけじゃなく、お店のスタッフさんから感じてしまうこともありますわな。残念ながら。

今の私たちというか、風俗業界のひとつの傾向として。
ストレスや屈辱に耐えながらも、勤めを続けていかなければならない女性がいるのもひとつの現実なのだと思います。

「そんなにイヤならやめろよな」と、言われてしまうかもしれませんが。
今のところはこの生き方しか見いだせない女性というのも、世の中にはきっと一定数いるはずでして。

そういった私たち一人一人の事情を分かってくれとは言いませんが、
ひとまとめにして見下すようなことは控えていただきたいなと感じています。

(もちろん私たち風俗嬢を一人の人間として、しっかりと尊重してくれる方々もたくさんいます!)

風俗嬢は汚れているのか?

人の評価というのは、ある程度は他人によって決まってしまうことがある。
仕事をする上では、私はそう感じています。

だから私たち風俗嬢のことを「汚らわしい」と感じている人がいるならば、
それはひとつの意見として、ある程度は認めざるを得ない…のかもしれない。

だけど私らも「汚れたい」と思ってる訳じゃないし、そういった目で見られて平気なわけじゃない。
平気なわけがない、ということです。

優しくしてくれってんじゃないですが、人として最低限の敬意は払っていただきたい、というのが本音でございます。
私らだってお上が敷いたルールの中で、世のニーズに応えるべく日夜骨身をゴリゴリに削って頑張っているわけですから。

もちろんその「頑張り」には個人差がありますし、そもそも自分から言うことではないのかもしれません。
高額なお金をもらっておきながら、その対価に見合わぬサービスしか提供できなければ、プロとはいえないでしょうしね。

だから私たちも決していいかげんな気持ちで仕事に臨んではいけないんですけど、まずはあくまで人と人…。
この関係を保つことができなければ、そもそも前向きな気持ちで働くのは難しいということなんです。

風俗嬢としての生き方と向かうべき未来

風俗嬢としての生き方と向かうべき未来

風俗からの卒業とその先について

私自身、まだ業界にドップシな人間なので「風俗からの卒業=上がり」について、アレコレと偉そうに言えることはありません。

ただ風俗から抜け出したいのに、それが難しい状況があるというなら業界の仕組みが変わっていくべき、とも思います。
もちろん自分の意志でこの道に入った以上、環境のせいだけにするつもりもありませんし、具体的な答えとかはまだ無いんですけど。

それでも今はナイトワーク経験者専門の転職支援団体もあるようですし、
キャスト経験者の女性が内勤スタッフ(一般職)へキャリアチェンジする…といった機会を目にした事もあるので。

今後そう言った流れ…。
いわゆる「風俗からの出口」が、少しずつでも大きくなっていけばいいなと思っています。

これはもちろん風俗業が悪いってわけじゃなく、外の世界を選ぼうと思ったときに選べる環境の方が良い、という意味です。
風俗は体力面・精神面どちらから見ても、かなりハードな仕事だと思うので…。

風俗嬢としての私なりの生き方・働き方

人それぞれ、風俗嬢としての生き方と働き方があるのは承知の上で。
「お客様のために、癒しと刺激を提供する」ことこそが、私たち風俗嬢の「つとめ」なんだと思っています。

要はエロチックなドキドキ(期待感)と、気持ち良さですね。
これらをお楽しみいただいて、お客様からお足をいただくって寸法で…。

時代がうつろう中で呼び名が変わり、社会的役割が細分化しようとも、この本質は昔のままなのではと。
私はそんな風に考えております。

大変なこともあるけれど、これはきっと、はるか昔から日本の(ひいては世界の)女性たちが歩んできた道のりなのであって。
せめて自らがその歴史を汚す事の無いように、今後も気を引き締めていこうと思う次第です。

そして「女性にとって風俗で働いたことが、その後の人生における重荷ではなく、ひとつの糧になった」と思える世の中になってほしい。
いま想うのは、これだけです。

つまりは「心おだやかに働きたい・稼ぎたい」ってことなので。
そう成るべく、これからも自分なりにお仕事がんばります。

長々と…。
本当に長々とした文章にお付き合いいただき、ありがとうございました!!!

参考文献

\漫画サイトで連載はじめました/

風俗嬢なぎさのズボラ漫録
風俗嬢のブログ なぎさの真夜中ひとり歩き
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