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はじめまして、風俗嬢のなぎさです。
私が風俗嬢として働くことになったのも、やっぱり理由があります。
どんな女の子でも、やっぱり何かしらの事情があってこの仕事を始めるんだと思うんです。
なんのために、一体いつまで…。
答えがあるのかは分かりませんが、私自身が感じたことや考えていることを、いくつかお話させていただきますね。
もくじ
風俗嬢として働き始めたきっかけはケガ
風俗業界に足を踏み入れる以前、私は都内の某婦人靴メーカー勤務のしがない職人見習いでした。
高校を中退してからは特にやりたい事も無かったので、知人の紹介でなんとなく勤めはじめた小さな会社。
結局、その会社には5年くらいは勤めたでしょうか。
「女だから」とバカにもされたし、実際に非力な私はその会社では役立たずだったのかも知れません。
それでも毎日職人さんたちに怒鳴られながら、靴を作るのはとても楽しかった。
ミシンで靴用の革を縫い合わせたり、材料を革屋さんから仕入れたり、不器用な私でもいろいろとできることはあったから。
ですがある日、私はヘマをして手をケガをしました。
それは、口にするのもはばかられる位にひどいケガ。
靴メーカーの人なら、どんなものかは何となく想像がつくかもしれません。
ケガの直後に病院に緊急搬送されて、即手術。あの時は本当に痛かった…。
治療の甲斐あって今は日常生活に不自由はありませんが、細かい作業を常とする靴メーカーの仕事は務まらず、このケガを理由に私は会社を辞めてしまいました。
リハビリをしながらの極貧生活
会社を辞めたものの何のアテもない私は、スーパーやパチンコ屋などのアルバイトを転々としました。
とにかく生活するための最低限のお金だけはなんとかせねばと思い、なんでもいいからとバイトに応募したんです。
でもリハビリ途中の手を無理に動かそうとしても、やっぱり思うようにはいかず…。
私のグズついた仕事ぶりに腹を立てたスーパーの店長や売り場のおばさまたちからは、ずいぶんと厳しい仕打ちを受けたものです。
結局はどの職場でもイジメにあい、そのたびに逃げるようにバイト先を辞めていきました。
バイト先でうまく働けず、逃亡。この地獄のループを続けるうち、私の心はポキリと折れまして…。
最終的には働きもせず、私は引きこもりになってしまいました。
何をするでもなく、“食べて寝るだけの日々”は辛かったし、ケガさえしなければと己の不運を嘆いたりもしました。
とはいえ働かなくても、ゴハンを買って食べていればお金はすぐになくなります。
この頃の私は、将来への不安と焦りにおびえながら毎日泣いていました。
途方に暮れて風俗で働くことを決心
やがて、貯金は完全に底を尽きました。
ついには消費者金融で借金までしてしまい、いよいよ焦りと不安は最高潮。
私にはこんな時に頼れる家族や親戚がいないので、とにかく自分で何とかせねばとやっとこさ再始動しました。
とはいえ以前と同じようなアルバイトでは結果が見えているし、さてどうしたものか…。
そんな風にモヤモヤしながらネカフェで私でも働けそうなアルバイトを探しまくって、行き着いたのが風俗嬢の求人サイト。
まさか自分がこういったお仕事へ応募することになるとは夢にも思っていませんでしたが、その時の私には余裕というものが全くありませんでした。
幸いその時は難しい手続きもなく、求人サイト内で見つけたお店に電話したら当日のうちに体験入店。
あれよあれよという間に、私は風俗嬢としてのスタートを切ったのでした。
結局そこのお店には結構長い年月お世話になったので、その時使った風俗求人サイトには感謝してます。
当時も噂には聞いていたけど、風俗嬢ってこんなにもらえるの?みたいな当時の驚きはいまだに忘れられません。
もちろんその対価として、新たな迷いや不安が自分の中にわき出てくるのですが(これについては後ほどお伝えします)。
安定と引き換えに失った「何か」
そんなこんなで始まった風俗嬢ライフは、思いのほか順調で…。
風俗業界には、私みたいなポンポコピーでも働く場所があるんだなあ…なんてその時は不思議な気持ちになったのを覚えています。
あいかわらず手のリハビリには行っていたけど、性的サービスの面ではなんとかクレームもなくお仕事できていました。
そして自分なりに頑張ったおかげで、お給料日には想像以上のお金をいただけて生活は一気に安定!
でも借金も半年くらいで返済できて、ひとまず一命はとりとめた…なんて安堵したものの、やはり「風俗の仕事を始めてしまった」という負い目は拭えませんでした。
むしろ借金を返済して心に余裕が生まれてから、少しずつボディブローのように私の腹に溜まっていく「何か」がある。
この辺りから、改めて自分が働いている業界のことを考える時間が増えていきました。
好きな人にだけ抱かれたかったけれど
「不特定多数の男性と肌を合わせる」
その事実が、だんだんと私の心をむしばんでいきました。
生きていれば、何をしてもいいのか?私はこれからどこへいくのか?
そんな考えが頭の中をグルグル回る…。
この仕事をするのはお金のため。それは絶対に間違いないし、それ以外を期待していません。
今だって全くの迷いがないとは言い切れませんが、当時の私は今以上に仕事のモチベーションと自分の心の折り合いをつけるのに苦労していたんだと思います。
でも愚痴を誰かに言うこともできないし、そもそも今の仕事を否定することは自分のことだけじゃなく…。
他の女の子たちのことまで否定することになるかも知れない。
そんな風に悩んでは吐くの繰り返しの日々が、しばらく続きました。
ここ最近はあまり悩まなくなりましたが、それが良いことだとも言えませんし。
「慣れ」のおかげである程度心は安定しても、もう昔の自分と違うのだなあと感じることもあります。
色んな出会いがあったし、意外とイイ人も多かった
もちろんこんな業界だから、全ての人が優しいとは言い切れない。
どちらかと言えば、嫌なことのほうが多いのかもしれません。
それでも人の優しさに触れたと感じる瞬間は、ゼロではなかった。
だから、これからも多少はあるのではないかと思う。言うほど期待はしていないけど。
だから少なくとも、私と接した人たちが悲しい思いをすることが無いようにと、出来るだけ気をつけている。できるだけね。
とりあえず自分も風俗業界に生かされている人間として、挨拶と感謝と謝罪の言葉くらいはきちんと言えなければと。
まあ、どこかで限界が来るかもしれないけど…。その時が来たら潔くこの世界を去りたいものですね。
いつかは
こんな事を言ったら笑われるかもしれないけれど、私は病気か老衰で人生をまっとうしたい。
もうガンとかになってしまったら、それは仕方ないんじゃないかと思うから。もちろん闘病はするだろうけど。
でも性病の合併症が原因で…とかはやっぱりイヤだ。
あとどうしようも無いけど、事故もイヤです。神様お願い、こんな時だけすみません。
これからの人生をどう歩んでいくか
なんだかんだで私は食べることも、寝ることも、セックスも好きなんですね。欲にまみれた人生カモン。
だからこれからも出来るだけ多く、長く、楽しい時間を過ごしたいと思うのです。
やるだけやって最後に歩んだ道をチョロっと振り返って、人生の幕を下ろす…なんてゼイタク言ってるのは分かってますけど。
でもだからこそ、よっぽど認められないこと以外は全て飲み込んでいこうと決めた。
もちろん風俗でお金を稼ぐという選択も、その中のひとつ。
まあこうやって考えたり、選択肢があること自体が恵まれているのかもしれないですけどね…。
とりあえず風俗嬢として頑張ってみる
もし「風俗の仕事をやってみようか」「続けようか」「辞めようか」で悩んでる方がいたとしても、私は何も言えない。
ただアナタが悩みぬいて歩み出したその先に、納得と楽しみが少しでもあればいいなと願っています。
世の中には私の知らない恐ろしい部分もあるだろうから、知ったようなことは言えないけれど。
いじめとかビンボーからは、どこかしらに「逃げ道」はあるんじゃないでしょうか。
少なくとも私の場合は、風俗嬢になってビンボーからは逃れることができたから。
あと自分にふりかかったいじめに関しても、やっぱり私はその場を離れることで(一応)解決したと思っているし。
いつまで風俗のお仕事を続けるかは分からないけれど、とりあえず今はこれでいいと思ってます。
まだ楽しいことがありそうだから
人はごはんを食べなければお腹が空く、だから働く。
でも私は食べものを作ったりはできないし、家とか道路とか、人のくらしを支えるものを作ることはできない。
だからスマホ作ってる人とか、お酒とか漫画とか作ってる人には本当に頭が上がらない。
そういう意味では、無愛想でも深夜にタバコを売ってくれるコンビニのあんちゃんにも感謝だね。
普段は何も考えずに生きている私だけど、今日は色々と考えてみました。
話がそれたけど、しばらくは「殿方をスッキリさせること」でお金をいただいて生きていきます。
出来ることをやって生きていく。今はそれで十分。
それでは、世の女の子が自分らしく生きていけるよう祈りながら話を終わりにします。
お時間があるようなら、ぜひ他の記事もご覧になってみてくださいね。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。